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gsl-1.14が出てる [数値計算]

gslが半年ぶりにアップデートしていた。NEWSを見るとあまり大きな変更はない。計算結果が間違っているなんて言う大きなバグもどうやら一掃されて収束性の改善などだけが残っているだけになったらしい。

僕はたしかgsl-0.6ぐらいから使わせてもらっているけど、そのころのとりあえず趣味でやってると思ってね、と言うような雰囲気は無くなって、堂々としたライブラリになった。完成の域に入ったと言っていい。すばらしい。

日本語マニュアルもいっしょにアップデートされている。旧リリースからの変更点も少なくなって翻訳も楽になったとはいえ、本体リリースと同時に日本語マニュアルが整備されると言うことは、これから使う人にとって敷居が低くなってgslがより多くの人になじみ深くなるのを期待したい。また、携わっている方々には本当に頭が下がる思いがする。

あるレベルの信頼性を確保しながらこれだけ広い数値計算の分野をカバーして、しかもすべて一貫したモダンなインターフェイスで、簡単で安心して使えるライブラリというのはgslが飛び抜けてしまったのではないか。これがフリーだというのはすばらしいことである。

Mac OS Xではインストールも昔からまったく問題ないし、OSがサポートしているBLAS(OSをインストールすると自動的に入る)との相性もまったく心配ない。数値計算をする必要のあるMacユーザとしてはありがたい話である。

しかし、僕は最近仕事でgslを使うことはめっきり減ってしまった。1.13はインストールしたものの結局迷路生成アプリのための非一様乱数発生の答えあわせに使ったぐらい。

僕の会社では今、理論的な計算をやって評価されるということはまったくない。高いソフトを使ってCPUをぶん回している連中にせいぜい「ほほう?金かかってるんだからなんか出せよ」というコメントがあるぐらい。昔からこの方面での努力が理解されることはなかなかなかったけど、ここ数年ますます独自技術に関するマネジメント上層部の評価の低下を感じる。会社の研究所のテーマでも一発芸のような開発ネタばかりだし、僕のいるような事業部レベルでは「なにやってんだ、あいつは」という反応しかない。

よそさんはどうなんだろ?
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