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ちょっと前の論文を読んでみる - その5 [趣味のメタマテリアル]

前回の続きで、Pendryの論文の抄訳を進める。

しかしながら、ほかの関連する量、媒質のインピーダンス
0823eq10.png
は正になるので、両方が-1の媒質は自由空間[[真空]]と完全なインピーダンスマッチングで境界面では反射はまったく発生しない。もう一方の面でも同じですべてが透過して媒質から出ていく。

[[電磁波の特性インピーダンスは、電場と磁場の比なので単色光ならこの式は定義そのまま。したがって屈折率の話とは違って、インピーダンスマッチングの話に関しては疑問の余地はない。]]

計算でエネルギーがすべて媒質に入ることを、ちょっと変わった計算で確かめる。

+zの方向へのエネルギーの輸送は、媒質内部では
0823eq11.png
でなければならない[[と言いながら、これでは後ろ向きの波になる]]。

媒質の全透過率は
0823eq12.png
ここでdはスラブの厚みで、負の位相は、波数ベクトルを因果律を満たすように選んだ結果である[[さて、さっきの式-11の符号の理由が因果律のせいであると言っている。どういうことだ? だいたいTは実数のはずじゃないのか?]]。

これは位相の反転で、光の発生源から離れたことによる位相をキャンセルして、媒質が再びフォーカスを作れるようにしている。

このことはすべて少し前にヴェセラゴ[[参考文献にあげられているのはソビエト時代の雑誌でアクセス困難。 これがそのコピーらしい。あとで見る。]]が指摘した。



さて、何でもないように見える式の符号が問題だったりして、あまりこのまま読み続けるのは厳しくなってきた。次回はちょっと抄訳から離れて問題点をおさらいすることにしよう。
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