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日曜美術館「ゴッホ」 [日常のあれやこれや]

日曜美術館「熱烈!傑作ダンギ ゴッホ」を見た。面白かった。

子供のころはゴッホは嫌いな画家だった。もちろん本物を見たことはなかったんだけど、ただただ暑苦しく押し付けがましく、否定されることを否定するような絵だと思っていた。高校に入ったころゴーガンとゴタゴタのあげくの耳切り事件の話を知って、そら見たことかそういうやつなんだ、こういうやつとは付き合えない、と思った。

子供の頃の僕にはゴッホの絵は過激すぎたんだろうと思うけど、大人になっても好きな画家にはならなかった。普通に見ればほとんど狂人で周りの他人に迷惑を振りまくのに、一旦絵を描きだすと冷静な客観性と深い分析力、緻密な構築力を存分に発揮する。でもやっぱり僕は、例えば夜空と糸杉の絵は、それがどんなに凄くても完全に病気だ、と思っていた。

でも僕も歳を喰うにしたがって、まあありかな、ぐらいに思えるようになった。子供の頃感じた恐ろしさは和らいだ。逆に退屈な画家の絵を見るとゴッホを見習わんかい、と思うぐらいになった。でも決して今でも好きな画家というわけではない。「ゴッホが好き」という人はよくいるけど僕にはそれが「ラッセンが好き」と言ってるのと同じに聴こえる。いや、ネタじゃなくて。

今日はゲストが良かった。しりあがり寿と松嶋尚美が好きかってなことを言って、それに対して阪大の先生が豊富な知識をもとに的確な注釈をするという三題噺的なやりとりが面白かった。

今回初めて知ったんだけど、ゴッホは速筆家だったらしい。多い時は2日で1枚の絵を描いていたことになる。僕は貧乏性なので筆跡が強く残る分厚い絵の具を見るだけで、絵の具代にいったいいくらかかったのかと心配になってしまう。

面白い話がいくつかあったんだけど、結局やっぱりゴッホは僕には好きな画家とは言えないな。ラッセンは好き嫌い以前にかなわんけど。
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