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あけましておめでとうございます [日常のあれやこれや]

去年の暮れは足指骨折と腰痛のため、結局ほとんどなにもできなかった。「年末の忙しい時にこの役立たず!」状態だった。腰は今でもちょっと屈んだ拍子にぴぴっと筋が張る感じがして、次の日の朝痛んですぐに起きられない、なんて感じだし、足指はまだぜんぜん固まらなくて、何かに指が触って少しでも変な方向に力が入ると電撃のような痛みが走る。しんどい。

ということで今年の年賀状は
0101年賀状2022.png

というような、有名な伊藤若冲の「虎図」のパロディと「黒のもんもん組」のとらじゃのふたりというか一人と一頭が絡んだものにした。いつものように僕が主線(おもせん)を描いて女房がバック彩色レタリングをやった。

「黒のもんもん組」は1980年前後に「LaLa」に連載されていた知る人ぞ知るギャグ少女漫画で、地下足袋もんぺに割烹着のとらじゃはその主人公。単に名前が「とら」繋がりで。

あの頃の少女漫画雑誌、とくに「LaLa」はすごかった。僕は小学校の頃からの惰性で少年漫画雑誌を買ってたけど、高校の頃にはどれも同じで退屈で、面白いと思わなくなっていた。大学に入ってから「LaLa」をはじめとした少女漫画雑誌にたまたま触れて、まったく違う表現の世界があることを知った。

その頃のことを書き始めると終わらなくなるので、メインから外れたところで好きだったのが、ジャコメッティのような細っこい人物ばかり出てくる倉田江美のエッセイ風ショートショート漫画と、この「黒のもんもん組」。「黒のもんもん組」は作者の投影と思われるとらじゃの日常と、作者自身の嗜好剥き出しのギャグが、70年代後半らしいポップでシュールな雰囲気で味付けされていた。
「しゃかしゃかしゃかしゃか」
「しゃかしゃかしゃかしゃか」
「きりすとっ」ばばばば
「あっ飛んだ」
で始まって、そのままの調子で全然意味がわからないまま6ページにしてたった26コマの第一回が終わる。
そして第二回ではあっという間に脱力して、主人公とらじゃが大学生の少女漫画描きということが明らかになる。脈絡なしに現れた腹に取っ手のついたドアのある象を、とらじゃが怠惰そうに指差して
「冷ぞう庫」
「いいの うけないことわかってるから」
とまあ、筋もなにもあったもんじゃない、という漫画だった。
僕は学部と修士の6年間ほぼ、「LaLa」の忠実な定期購読者だった。今は昔。懐かしい。

ということで、今年もよろしくお願いします。
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