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宿題が溜まってる、それと情報統制の罪 [日常のあれやこれや]

3ヶ月サボっていた反動が現れている。先送りしていたいろんな仕事が襲ってきて忙しい。めんどくさい。まあでもやらなきゃな、仕事だし。

このところウクライナがいったいどうなるのかと心配でテレビのニュースを見るんだけど、そのたびに突然爆発するアパートとか、瓦礫の山になった街とか、怪我をしてぐったりしてる子供とか、目を覆って泣いている女とか、担架に乗せられて運ばれる男とか、そんなのばかり見ることになって、辛くていやになる。

今のロシアはショスタコーヴィチが生きていた頃のソビエト連邦のような、今で言うなら中国や北朝鮮並みの情報統制が敷かれた独裁国家になっているらしい。独裁者の都合のいい情報だけを流して、都合の悪いことは隠蔽あるいはフェイクニュースだとして否定して、独裁者に反対する者は犯罪者として逮捕して、それでも反対する者に対しては「反対者の意見にではなく、その頭蓋骨に攻撃を加える」

ロシア国内では「Нет войны(戦争反対)」のプラカードを掲げると逮捕されるので隠語的に「два слова(2単語)」としたらやはり逮捕されて、さらには何も書いていない「 」白いプラカードを掲げるだけで逮捕されるという、わけわからんことがまかり通っているらしい。

独裁者は邪魔者を排除しているだけのつもりだろうけど、それは国民からじわじわと批判能力と想像力を奪っていく。「1984年」に描かれているように、世代が移れば国民の思考力を急速に減退させていく。まず文学、それから音楽と絵画彫刻、そして新しいビジネスや科学や技術、そういった創造的な仕事はなされにくくなりそれらの価値も下がっていく。その結果長い目(と言っても1〜2世代)では国力そのものを低下させることになる。「1984年」の最初の方に出てきた、主人公の隣に住むパーソンズさんの子供たちのような人間だけが大きな顔をするようになる。独裁者による情報統制とは、国の未来を前借りしてそれを独裁者の現在に消費することである。

このままでは50年後はウクライナよりロシアのほうが心配になってくる。それどころかこんな話を読んだ。要するに非友好国特許はロシア国内での使用の際にロイヤリティを払わない(JETROのpdf)、という法律を発令したそうである。

当面ロシアの内向きには都合がいいかもしれないけど、有益な特許が非友好国のものばかりだと、すぐに知的財産を重要だとは誰も思わなくなり、ロシア国内でお金と人材と手間暇を投入して技術開発することに意味を見出せなくなってしまう。現在ロシア国内で固有の技術を持つ会社は、本来なら尊重されるはずの国外での権利がいずれ認められなくなっていくし、国外ではロシア特許を使用しないような開発圧力がかかる。さらにロシアの優秀な技術者はロシア国内にいても正当な評価がされなくなるし、そもそも優秀な技術者の仕事はなくなるので国外に出て行こうとする。

そのうちロシアにはまともに技術を売る会社や優秀な技術者はいなくなり、詐欺師まがいの人物だけが集う泥棒会社ばかりになるはずである(すでにロシアには固有の技術なんてない、という声が聞こえるような気もするけど)。

しかしこんなことをしたんではもう後戻りはできない。このおかげでロシアは一世代なんて悠長なことを言ってられなくなった。このままではおそらく坂を転げ落ちるように凋落するだろう。

プーチンはロシアの将来を奪い、ロシアを没落させる国賊である。彼だけでなく現在の世界中の全ての「小ビッグブラザー」たちは、すべて同じ罪を自国に対して犯している。
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