ちょっと前の論文を読んでみる - その3 [趣味のメタマテリアル]
趣味でメタマテリアルの論文を読み始める。メタマテリアルなんて言う新しい話題は難しい。でも、成熟した分野と違って参照しなければならない情報はそれほど多くないのが普通なので、あんがい僕でも読めるかもしれない、興味ある分野だし、と無謀にも思った。
今日から読み始める先日挙げたPendryの論文はメタマテリアルによって負の屈折率が実現できると、それを使って解像度無限大のレンズが構成できるという主張のもの。ちょっと聞くだけは僕のような頭の固いジジイの光学屋には「んな、アホな」と言いたくなるような、ほとんど「永久機関」とか「人工ブラックホール」とか「超光速通信」とかと同じ響きに聴こえてしまう。では、本当のところはどうなのか、ということで読み始めることにする。
今日から読み始める先日挙げたPendryの論文はメタマテリアルによって負の屈折率が実現できると、それを使って解像度無限大のレンズが構成できるという主張のもの。ちょっと聞くだけは僕のような頭の固いジジイの光学屋には「んな、アホな」と言いたくなるような、ほとんど「永久機関」とか「人工ブラックホール」とか「超光速通信」とかと同じ響きに聴こえてしまう。では、本当のところはどうなのか、ということで読み始めることにする。
ちょっと前の論文を読んでみる [趣味のメタマテリアル]
ある人物から、ある短い論文のコピーをもらった。
J.B. Pendry "Negative Refraction Makes a Perfect Lens" Physical Review letters Vol.85 (18) 3966-3969, 2000(ここでコピーがダウンロードできる)
これは、メタマテリアルを使えば、回折に影響されない解像度無限大のレンズが可能になる、という内容で、どうやらメタマテリアルのブームのハシリとなった論文らしい。
なんでこれをもらったかということはとりあえずおいといて、この論文にでてくる式はそれほど難しくないのでふんふんと飛ばし読みした。式を追うのは簡単なんだけど、途中にある重要な結論が全然理解できない。何度か読み返すうち、僕はメタマテリアルとはなにかなんとなくわかっているつもりでいながら、実は頭の中は普通の物質のイメージがしみ込んでいてそのせいで理解できないのではないか、と思うようになってきた。
J.B. Pendry "Negative Refraction Makes a Perfect Lens" Physical Review letters Vol.85 (18) 3966-3969, 2000(ここでコピーがダウンロードできる)
これは、メタマテリアルを使えば、回折に影響されない解像度無限大のレンズが可能になる、という内容で、どうやらメタマテリアルのブームのハシリとなった論文らしい。
なんでこれをもらったかということはとりあえずおいといて、この論文にでてくる式はそれほど難しくないのでふんふんと飛ばし読みした。式を追うのは簡単なんだけど、途中にある重要な結論が全然理解できない。何度か読み返すうち、僕はメタマテリアルとはなにかなんとなくわかっているつもりでいながら、実は頭の中は普通の物質のイメージがしみ込んでいてそのせいで理解できないのではないか、と思うようになってきた。