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Windows10 on Raspberry Pi [Raspberry Pi]

Raspberry PiにWindows10が移植されるというので期待していたんだけど、どうやらかなり制限の多い専用版らしい。とくに開発環境はクロスでしか提供されないようである。ちょっと考えるとまあしょうがないかな、とも思う。でも、20年以上前僕がHPやSONYのunixワークステーションで比較的小規模な数値計算プログラムを開発していた頃に比べてRaspberry Piは必ずしもハードウェアのパフォーマンスが劣る、ということはない。やっぱりなんとか開発環境ごとRaspberry Piに載せることはできなかったんだろうか(エディット時点のシンタクスチェックみたいなパフォーマンスに影響する機能は全部削っていいし)。そうやってこそRaspberry Piの本来の趣旨に沿ってると思うんだけど...

当時を思い出すと、Raspberry Piの持っている1GBのメモリやクロック700MHzの4コアCPUなんて夢のような話だった。CPUは16MHzの68020でメモリは多くて16MBぐらいで、HDDはスワップも含めて100MBとかだった。それで10Base5、あるいは10Base2イーサネットのネットワークを使ってファイル共有やメールのやり取りをして、X10(今の人はX11しか知らないだろうけどその前にX10というのがちゃんと存在した)マルチウィンドウシステムで、数値計算プログラムを開発して実行していた。今のような便利なIDEはなかったけど、オモチャではなく仕事に耐える実用的な道具として使っていた。

当時僕が使っていたものは今から見ると信じられないような貧弱な環境だけど、それでも当時としては技術屋にとってはかなり贅沢で、普通のメカ屋はドラフタの上に鉛筆で図面を描いたり、電気屋はオシロを使って電圧に対する周波数なんかを測定して、方眼紙に鉛筆で物理的に点を打っていた。

僕はそれを「古き良き時代」なんて思わないし、そういう風景がなくなって(いや、オシロは使うか)せいせいしてるんだけど(エクセルに数字をちんたらコピペしてはグラフを描いてると言う状況は、結局その当時とぜんぜん変わってないのでこれもさっさと無くなって欲しいと思う。なんでもかんでもエクセルというのはプロの技術屋の姿勢だとは僕には思えない)、当時に比べて本当に生産性が上がってるのか?と、ふと思ってしまった。20年以上前に200万円以上したワークステーションの性能を、かるく一桁超えるパフォーマンスのハードウェアが今では5千円で手に入るのに、OSやUIは使いこなせていない、と言うことなのかな?

今のWindowsやiOSはその当時のunixに比べてオーバーヘッドが何桁も多いということなのか。でもそのオーバーヘッドは何をやってるんだ?昔と違うというとセキュリティの問題がまず一番に思い浮かぶけど、それがオーバーヘッドを桁違いに増やすとは思えない。

WindowsのAPIを熟知した開発者がRaspberry Piに流入することは僕としては歓迎したいが、やっぱりなんか納得いかないな、ところどころで。
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