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光学屋なら誰もが思う疑問 [日常のあれやこれや]

何かの拍子にこんな記事を読んだ。これはプラネタリウムの原板を光ディスクのマスタリング技術を使って作って、投影レンズでドームに投射するものだという。

それだけだとふーん、で終わるんだけど記事には「世界最小となる直径200nm(ナノメートル=1万分の2mm)という極微穴加工技術の開発に成功」とあって穴のSEM写真が出ている(SEMの測定で187nmの穴が空いている)。

それって光、通らないじゃん。それともアルミ膜のプラズモン増強みたいなことを利用して自由空間の光とカップリングするの?でもどっちにしても穴径の2乗に透過率は比例しなくなるよなあ。

それをドームに投射するレンズってMTFが2500本/mm必要っちゅうことになるんじゃないの? KrFステッパレンズかよ。っていうか可視(KrFのエキシマレーザじゃ見えないし。そんなの普通目が焼けるし。先のリンクには光源はハロゲンランプだと書いてあるし)で設計しろって言われたら、普通のレンズ設計屋だったら物理的にできません、だよなあ。

もともと20等までの星の位置を全部覚えている人なんていないだろうから、誰にも「これは違う」なんて指摘できないだろうし。アルミ膜にピンホールあってもやっぱりわからないだろうし。っていうか1等星の21個でも僕には位置あやふやなの多いし。そもそも20等って明るさで1等の100,000,000分の1だし。そもそもそもそも6等以下は望遠鏡なしでは目では見えないっつうことになってるし。

結局「形から入る」ちゅう、ただのスペックフェチなんじゃないの? しかし、ほんと、どういうことだろう。よくわからん.....
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