クレーの絵本 [日常のあれやこれや]
暮れに横浜の家族のところに帰ると、子供たちがクリスマスプレゼントをくれた。
谷川俊太郎の「クレーの絵本」
「ダリピカソを別格として、クレーミロカンディンスキーが好き」と娘に言っていたのを覚えていたらしい。
言葉に対するセンスを僕は全然持っていないけど、僕には谷川俊太郎の丸くてウェットな印象の詩と、クレーの乾いたストレートさ、チクッと含まれる皮肉がちぐはぐな感じがする。クレーは技法や技術的なアイデア仕掛けを見つける面白さと、それが思いがけず画面を生き生きとさせる、行き当たりばったりのような計算されているような不思議さがいい。
それよりなにより、クレーの絵はたくさんの人が言っているように音楽そのものに見える。この本にある「漫画新聞」や「選ばれた場所」「美しき庭師」などはほんとに音楽を連想させる。描かれた形が音符を連想させるのか?それもある。散らばった太い線は記号に見える。でもその配置がリズムや音高を連想させ、配色が音色を連想させる。まねしようと思って描いたけど、こうならなかったよなあ、子供の頃。
そういえば子供の頃、友達の家の画集にある「庭師」を見て、庭師の胸の辺りの赤が画面の奥から光っているように見えるのが不思議でしょうがなかった。
2008-01-06 22:02
nice!(0)
コメント(2)
トラックバック(0)
ピカソは天才、ダリは狂人。クレー、ミロ、カンディンスキーは非凡なる画家なのかもしれません。
パウル=クレーとヴァシリー・カンディンスキーの作品は宮城県美術館にいくつか所蔵されているんですが、残念ながら今年の秋まで休館ですね。
by 自由なランナー (2008-01-06 23:27)
宮城県美術館は近所なので行こうと思いながら1年経ってしまいました。丸1年休館なのですね。クレーは上野の近代美術館が結構持ってるし展覧会も多いのですが、カンディンスキーはなかなか見る機会が少ないので残念です。ゆっくり待つことにします。
by decafish (2008-01-07 08:04)