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「山下洋輔の文字化け日記」読了 [読書]

山下洋輔著、小学館文庫。

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女房が買ったのを借りた。久しぶりの山下洋輔のエッセー、だったけど。

山下洋輔は昔のトリオの音楽で知って、その後エッセーを知った。初めて読んだエッセーではちょうどトリオのヨーロッパツァーの様子が描かれていた。そこでは「つい、東アジアなまりが出てしまう」などと言いながらトリオのメンバや、70年代のまだ日本人が珍しかったヨーロッパの人たちとのドタバタをおもしろおかしく書いてあった。

どことなく筒井康隆を思わせる文体だけど、音楽家らしく言葉にこだわるよりはそのリズムや一発勝負の面白さに賭けるような文章で面白く読んだ。

ところが今回のはそのタイトルの通りまったく日記。どこそこで誰と何をした、という記述だけが連続する。多くの有名無名の人の名前が次々出てくるけど、もちろん僕は個人的には知らないし、どういうキャラクタの人なのかもわからない。その人たちと何々をした、面白かった、と言われてもなあ。

山下洋輔ぐらいの人になるといろいろな人といろいろなところでいろいろなことをするんだなあ、という小学生の読書感想文のようなことしか思い浮かばない。

とちゅうに女房と二人で行ったパンジャオーケストラの再結成コンサートの話が出てきた。でもそこでは出演者の名前が並んだ後、「これを見て『あ、演出は高平哲郎だ』とわかればあなたも業界のツウです」おしまい。しらんわ。誰やねんそれ、どこの業界やねん。電機業界ならわかるけど。

他に読む本がなかったのでとりあえず最後まで読んだけど、今回の山下はなんにも残らんかった。楽屋落ち、身内ネタはつまらん。

はっきり言えば、山下洋輔を読むのはこれが最後になったな。


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