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またPhotonics Westに... [日常のあれやこれや]

去年Photonics Westに行ってへろへろになって帰ってきて、次は若い奴にと思ってた。そのあとのミュンヘンは行くべき人が病気で倒れたのでしかたなく行った。でももう歳も歳だし、これで海外出張はおしまいにしたいとずっと主張してきた。

ところが今週になって、去年の2回のデモはあまり効果がなかった、製品の光学性能を訴えても専門家以外にはわからない、今度はもっとお客さん目線のデモにしなければならない、と社長と副社長が言い出した。だって前のデモもあんたたちがこうしろ、というからやったんだ、と言うと、いやそうではない、お前がこうするのがいいと言った、と押し問答になった。二人とも百戦錬磨の「手のひらは何度返しても減らない」という主義の人たちなのでたちが悪い。

結局、新しいデモを考えてそれを作って来年2月のPhotonics Westの現地でお前が説明しろ、という話になった。出展をやめれば、と言ったら一度やめるとこんど改めて出展するときにコマの確保が、Photonics Westでは特に難しい、というありがちな反論だった。

ちょうど、今年の春からやってきた仕事が山を越えつつある。大きな問題はクリアして量産化のための作業に移行するところである。量産といっても月に百万個作るわけではなくて、手作りに毛が生えた程度なのでそれほど大変ではないし、また僕が主体的に動かなければいけないわけではない。そこでひと段落したら、まえからやりたいと思っていた使ってる部品の基本的な光学特性を測定するためのいくつかの装置をちんたら作り始めようと考えていた。

改めてみんなで議論をして、基本的な測定も大切だけど我々の製品をわかってもらうことが必要で、最終的に製品をお客さんが使っているその状態をシミュレートする装置を作る、ということになった。原理をデモで理解してもらって製品を使ってもらおう、というわけである。潜在的な客はすでに原理もわかってるのではないか、とも思ったけどただの性能アピールよりは確かにマシだと僕も思った。

製品の使われ方はだいたい決まっていて、我々の製品と似たようなものを使った現物は、あるところにはいっぱい転がってるが、その中身は我々にはわからない。特にソフトウェアが重要でそれぞれのお客さんのところで自前でやっていて、むしろソフトウェアに特徴を与えていることが多い。一方で、高価ではあるけど汎用のソフトウェアも存在する(誰が買ってるのかわからないけど)。

昨日までデモのためにはその汎用ソフトを買えばいいと思っていた。ところがそれはほぼ完全にブラックボックスで、最終結果しかわからない。今日になってそれでは原理も不明だし、何のためのデモだかわからない、という指摘を受けた。実は僕も確かにその通りだなあ、と思った。思っただけで言わなかったけど。

ということは、また僕がそのためのハードを組んで、ソフトウェアをシコシコ書いて、ということになる。そしてそれをまたサンフランシスコまで運んで僕がその横でニコニコしてる、ということになる。

もう飛行機には乗りたくない、と思っていた。それに加えてまた0からソフト書くのかよ、しかもこんどは新しいことじゃなくて、分野さえ選べばそこではゴロゴロしてるようなものを勉強しながら書かないといけない。「車輪の再発明は得意」とか言って喜んでたけど、ほんとに「車輪の再発明」をしないといけなくなってしまった。

「運び出しのデッドラインは1月いっぱいだからがんばってね」なんて一見優しげに聞こえる言葉を社長と副社長からかけてもらった。実質的にあと3ヶ月ですがな。いつものことだけどデッチ上げだけは得意ななので、ぶちぶち言いながら無意識に頭の中でタイムラインを引いてる。悲しい性(さが)....
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