SSブログ

チック・コリアが死んだ [日常のあれやこれや]

今日知った。ついこないだまでYouTubeでWorkshopなんかやってたんで元気だとばかり思ってた。びっくりした。

チック・コリアは僕の好きなピアニストで、1980年台のはじめ頃から来日のたびに聴きに行っていた。たぶん僕にとってウェザーリポートと並んでライブ/コンサートに行った回数が一番多いミュージシャンだった。最近の来日コンサートは高額になって遠のいていたけど。

僕が聴き始めたころは「Swingしない」とか言って否定的なことを言う人が結構いた。僕は「何言うとんねん」と思って聞き流していた。柔らかいけどスッキリした透明感のあるタッチと、反応の素早いインプロビゼーションのセンス、その上に高いテクニックで生ピアノだけでなく、電気も(当時「フェンダーローデス」と呼んでたRhodesを使うのが特に)好きだった。コンディションによるのかそこそこ出来不出来もあったけど、それでも一定のレベルは保持していたと思う。

僕はまずマイルスの「ビッチズブリュー」で名前を知った。最初の頃の「Return to Forever」はそれほどピンと来なかったけど、そのあと「マッド・ハッター」で一気に僕のお気に入りにのぼりつめた。「マッド・ハッター」はどうも世間的な評価が低いようなんだけど、僕にはなんでなのか、ぜんっっっぜん理解できない。そのころのエディ・ゴメスとスティーブ・ガッドがメンバに入っているアルバムはどれも好きだったけど、その組み合わせでは「Three Quartets」が特に好きだった。「Three Quartets」はさる高名な評論家がやっぱり例の「スウィングしない」との言い方で酷評していた。お前ほんとに聴いたのかよ、と評論を読んでムカムカしたのを覚えている(「マッド・ハッター」も「Three Quartets」も日本語Wikipediaにない。一般的な評価が現れてるんだろうな)。

ゲイリー・バートンとのデュオは来日したら絶対行こう、と思ってたんだけどチャンスがなかった(新卒入社1年目の年末に大型ショッピングセンターにある電気屋さんに販売実習として派遣されたとき、売り場で当時発売されたばかりの「イン・コンサート」を鳴らしていたら店長に「わけのわからんものを鳴らすな、客がひく」と怒られた。高級オーディオ売り場なのに...)。そのあとのエレクリックバンド、アコースティックバンドは来日のたびに聴きに行った。エレクリックバンドで初めてフランク・ギャンバレのギターを聴いたときには本当にびっくりしてぼーっとした。上原ひろみとのデュオは今でもお気に入りのアルバム。これ、コンサート形式で聴きたかったなあ。

僕の好きなミュージシャンが次々死ぬ。僕自身が年寄りと言われる年齢なので、僕の憧れだった人たちが先に逝くのは当たり前なんだけど、やっぱり寂しいなあ。老人特有の寂しさってこういうのなんだろうなあ。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。