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最近のお相撲関連ニュースを見て [日常のあれやこれや]

最近ニュースのトップを飾っている大相撲の八百長問題。勝負がフェアであるべしというのは基本的な前提なので確かに八百長はよろしくない。しかしそれですべてを否定するのは相撲の場合、ちょっと待って、と言いたくなる。

大相撲はスポーツという側面以外に、日本固有の文化という側面も持っている。大相撲は勝ち負けだけではなく、そこに情を持ち込む。角番が8勝7敗でぎりぎり陥落を免れたするのも勝負よりも情を優先させた結果であると言うことがあり得る。逆にただ強いだけ、勝ち負けだけにこだわる横綱は、むしろ「鬼」などと言われて敬遠され、「横綱の格」に欠けるなどと非難されてきた。

そういう文化全体を浸透させるための合宿生活のような「部屋」システムがあって、それは古い「しきたり」を若い力士に伝える場としての機能を持っている。しかし最近は、給料をもらって午後は遊び放題、という気楽な家業の側面だけが若い力士に受け継がれているような気がする。もともと相撲は興行というショーとしての側面も持っていて、その上に「情を勝負に優先させる」ような相撲文化を勘違いした力士たちが、今回の中心人物となっているように僕には見える。

西欧的な「スポーツ」として相撲を見るなら今回の問題は致命的である。相撲はスポーツ以外の面も持っているが、それを否定してただフェアネスを最優先させるなら、今の部屋制度給料方式を初めとしてすべてが禍根のもとということになる。全部をチャラにするしかない。そしてただ強いものだけが横綱になる。「情」が残る余地はそこにはないし、それを支える文化も自動的に存在意義を失う。

相撲協会の親方たちに論客はいないので、文化としての相撲のありかたを議論するということがなかなかできない。横綱審議委員会のメンバは、強いだけの横綱と彼らが言う朝青龍を否定してきた根拠としての相撲文化の擁護者として、主張を発信する義務と責任がある、と僕は思う。

彼らがこの問題に関して知らん顔をするなら、むしろ彼らのような態度が今回の問題を生む土壌を醸成したということを証明することになる、と僕は思う。反論してみろ、内館牧子らよ。だんまりのままなら、僕は彼らを許せない。
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