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ちょっと前の論文を読んでみる - その2 [趣味のメタマテリアル]

昨日の続き。ごたくはいいからはやく本題に入りたいけど、僕に取ってはそのごたくも必要。ということで、今日は昨日の続きでごたくのまとめをする。

2.2  メタマテリアルの研究

つまりこれまでは、目的にあう「物質を探す」だけだったのが「物質を設計する」ことが可能になってきた、ということで、これをざっくりまとめてメタマテリアルと呼ぶ。メタマテリアルの研究分野は大きく言って
  • メタマテリアルで起こるはずの普通ではない現象とは、いったいどんなことがあるのか
  • メタマテリアルそのものををどうやって構成するか
のふたつに分類できる。たとえばメタマテリアルでは負の屈折率を持つ物質が構成できる、ということがわかっているが、「負の屈折率」という現象ひとつとっても、これまで知られていなかったいろいろな現象が起こることが徐々にわかってきた。メタマテリアルにはまだまだ知られていない現象がたくさんあるだろうというのが大方の見方である。

たとえば、これまで光学的な問題では物質の比透磁率は1なので、光の磁場に対する応答は考えなくてもよい、という扱いをしてきたが、メタマテリアルでは比透磁率が1ではない物質が構成できることが分かった。そうすると、何が起こるのかというのはこれまでの光学的なふるまいを記述する式から落ちていた比透磁率をちゃんと残してそれからなにが言えるか、ということを考察しないといけない。多くの人がよってたかって何か面白いことはないか、と式をいじくりまわしてきている。

次回から、Pendryの論文を読む。
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