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AppleとIBM [日常のあれやこれや]

今日の昼休みにぼんやりネットニュースを見ていたら、AppleIBMが提携するというのがあって驚いた。へえ、とうとうそんな時代が来たのか、と思ったのと、それはありだわな、と思った...

IBMはすでにハードウェアメーカじゃなくなって企業向けのミドルウェアやソリューション、業務アプリ開発なんかのいわゆるエンタープライズ向けサービス会社になっている。Windows隆盛のもとになったパソコン事業をさっさと売っぱらって、ハードウェアはジュラ紀から白亜紀ごろに世界中を席巻したSYSTEM/360バイナリ互換のメインフレームだけになっている。

AppleはというとOSとハードウェアがメインのコンシューマ向け製品の会社になっている。Appleはずっと前から企業向けの商売をやろうとしていたけど、オフィスに入ろうとして20年以上前に敷居でつまずいたきりiWorkなんていうパチモンしかできてないし、サーバハードウェア(Xserve)もいつのまにかなくなってしまった。OSX Serverはまだあるけど、Linuxをサーバに使うのとどこが違うのかわからないという状態だった。

Appleがエンタープライズでうまくいかなかった原因の一つが、高信頼性でかつ痒い所に手が届くミドルウェアを持っていなかったからだ、と考えると今回の提携は当然という気がする。またIBMにとっても強力なバックエンドと業務支援ソフト開発力を持っていながら、現場で使いやすい端末をなくしてしまった。Android端末は安いかもしれないけどIBMにとっては制御不能の面もあるだろう(Googleに比べればIBMもAppleも似たような古いスタイルの会社だもんな)から、AppleのiPadはちょうどいいのかもしれない。

でも、ヘタをするとAppleが単なる端末ハードメーカになりさがる可能性もある。それほどIBMのミドルウェアは多様で緻密だし、データベースなんかのバックエンドは超強力だし、それにAppleが後生大事にしているOSはIBMにとってただの入れ物でしかないだろうし(新橋で昼前に現れる弁当屋はニーズに合わせた多様性があるけどどれも必ずその容器は必要。でも客が欲しがる弁当が入りさえすれば容器はなんでもいい)。さらに、AppleにとってIBMと協力すると言うことはもう自前ではエンタープライズ向けはやらない、ということだしな。

でもそうなると、IBMのサイトには「native to iOS」の言葉があるけど、IBMのWebベースの業務アプリなんかはObjective-Cに書き換えられるのかな。そうだとするとすごいな。逆にAppleはいままでのように鳴り物入りで新しいAPIを導入しておきながらすぐDeprecatedにする、というわけにはいかなくなるだろうな。それは歓迎したいなあ。エンタープライズ向けのフレームワークが追加されたりするんだろうか。まあ、それはないか。


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