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たまたまみつけたネタ [日常のあれやこれや]

これみて笑った

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わははは、そういうひともいるだろうなあ。僕も純虚数のベキに比べると2次関数を単独で使うことはかなり少なかった。偶数次ベキの和はいまだにわりとしょっちゅうあるけど。

僕にとっては「ありをりはべりいまそがり」に苦しめられたけど、その後の人生40年間役に立つことは一切なかった。選んだ職種による、ということだろうな。

まんべんない一般教養的な教育の必要性も理解できるけど、少なくとも理系の職種では専門化が進んでいて、高校で勉強する数学と大学の専門教育とのギャップがどうしても広がってしまう。今の高校生が将来の仕事のツールとしての古典電磁気学や量子力学を大学の1年2年で理解するためには、高校ではまったく触れられないベクトル解析や偏微分方程式を勉強しないといけない。

せいぜい常微分しか知らない平均的な高校生にとって、それはけっこうな重荷ではないだろうか。そんなところに自分は適性があるかどうかその時点で判断しないといけないというのも、まんべんない教育を受けてきてまんべんなく点を取って来た高校生には非常な苦痛が伴うだろうことは想像に難くない。今の日本の教育システムはそういう「まんべんない」子供を育てることに注力しているように僕には思える。

もちろんやってみなければどこに適性があるかはわからない。よその国のように早い段階で将来の職種が限定されてしまうというのは僕には問題があると思えるので、適性がはっきりするまでは「まんべんない」教育は必要だろう。高校卒業まではその意味での「モラトリアム」が許されるべきだとは思う。

でも、明らかに適性のない分野の教育を無理やり受け続けさせるのも問題ではないだろうか。僕は小学生の頃から理科算数がちょっとマシ、図画工作音楽はやっと人並み、それ以外は地を這うという状態で、非常に偏っていることは明らかだった。そう言う子供に「古文」をむりやり勉強させるより、ベクトルや偏微分を勉強させる方が、結局はあとあとの役に立ったのではないだろうか。

僕の行った大学では「電磁気学」や「量子力学」や「解析力学」といった基礎的な講義で大量の落伍者を出していた。僕も友人と一緒に集中的に勉強してどれもギリギリセーフというレベルだった。問題は講義の内容ではなくそれに必要な基礎的な数学の理解が乏しいのが原因だった。もちろん一般教養でその数学はあるんだけど同時進行的になってしまって学生にとっての混乱の元だったと思う。

僕のいた電子工学科ではそのどの講義も必須だったので落伍者の多くは追試を繰り返してなんとか単位をとった。追試のたびに合格の閾値は下がっていって、そのおかげで助かった学生もいた。

電磁気学の最後の追試で、それに答えれば合格点の半分が手に入ると言う問題に
電磁気学の基礎方程式を書け。
書けなければその「名前」だけでも書くように
というのがあった。どうみても完全なサービス問題だったんだけど、それに
「オームの法則」
と書いたやつがいて、そいつは学科でただ一人栄誉ある「0点」をもらってその時点で留年が確定した。その事件は学科の学生の間で代々語り継がれる伝説となったが、苦労してなんとか合格した学生たちにとっては、教育の無力さを思い知らされるという事件でもあった。

今思うと2次関数で留年よりずっと情けないな。
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