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ウイルス禍 [日常のあれやこれや]

僕のいる会社でも先週から在宅に切り替わって、僕もずっと自宅で仕事をしている。たまたま先月末ごろからUSのお客さん3社と話を進めていた。1社にはサンプルを出して残り2社もサンプルの仕様を詰めているところだった。この2〜3週間でそのお客さんたちが一斉に仕事のスタイルを変えて、すごく混乱している。

サンプルを出した1社の光学担当のPh.D.は、もともと自宅に光学定盤があって(しかも3台だって。なんてやつだ)、会社のラボにある設備なんかを全部運んだ、と言ってる。先週末うちで評価を継続できるようになった、なんて言ってきた。

でもそういうすごい人は少なくて、他はみんな作業をどうやって続けるようにするか、ずいぶん困っているようである。ずっと前にこっちからサンプルを出して評価してもらっていたUSの別の会社は、評価を終わらせることができないので、プライオリティを下げて他の緊急性の高い作業を優先すると言ってきた。

僕も会社で買った全部盛りiMacをうちに運んで計算ぐらいは継続できるようにしたけど、サンプル作りやバラック実験なんかは出社しないとできない。しょうがないので、昔考えていたアイデアを蒸し返して頭を悩まして過ごしている。

会社の内部での打ち合わせも、これまでなら椅子を寄せ合って相談すればよかったんだけど、そうはいかなかくなってメールの量がやたらと増えた。今の会社は年寄りばっかりなのでウェブミーティングみたいな難しいソフトウェアを使いこなすことができないのがほとんどで、メールが主体になる。

これまでも僕は言った言わないで揉めるのが嫌なのと、震災で紙の資料が全部ダメになった経験から、なるべくメールやファイルのやりとりで仕事を進めるようにしてる。でも他のみんなはそうではないので、急に全部メールにしようとすると文面が練られないまま出したりするせいで、いわゆる「おかんメール」みたいな意味不明のメールの割合が一気に増えて、よけい混乱することになっている。

そして今回、メールでも「言った言わない」が起こることがあるということがわかった。社長からのあるおかんメールをみんながそれぞれ忖度して読んだんだけど、どんどん話がおかしくなる。あとになって「あれはこういう意味だ」なんて前のを引用してメールがくる。「あれ」「それ」といった指示語や繋がりのわからない主語や誤字脱字の部分を変えて解釈し直すとたしかにそういう意味にもとれる、という文章になった。

夕方になってメールが来なくなるとほっとして、どっと疲れが来る。
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NHK新年度のジングル [日常のあれやこれや]

夕方8時台のNHKのテレビを見ていると、ジングルに6/8拍子の音楽が何度か流れた。素晴らしい。なんでもかんでもどいつもこいつも4/4拍子というのは退屈である。もともと日本人は3拍子系が苦手だったらしく、歌舞伎をはじめ落語の出囃子までリズムのある音楽はほぼ4拍子系ばかり。その影響なのかローカルニュースの切り替わりなんかのそういうちょっとした音楽も4拍子系ばかりになっていると思う。

なぜ僕が6/8拍子に惹かれるかというと、単に子供のころに慣れ親しんだブリティッシュロックの影響に過ぎない、という自覚がある。でも三つ子の魂百まで、の喩えの通りである。普段でも、なんでもないところで6/8拍子が聴こえるとつい振り返って音源を探してしまう。

若い人たちは「歌舞伎って何?」「出囃子なんのこと?」みたいなはずなのに案外4拍子系が染み付いているように僕には見える。それはおそらく染み付いてしまった人たちが作った曲を無意識的に聴いて育ったからだと思うんだけど、彼らにとっても6/8拍子が新鮮に聴こえると嬉しい。

まあ、普通の人は4拍子だろうが3拍子だろうが、あるいは変拍子だろうが気にしない、ジングルみたいな断片音楽なんか基本スルーだろうとは思うけど、そういうのをふと、気にする年寄りもいる、ということで。それはそれで面白いと思ってもらえないだろうか。
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OPIE20中止 [日常のあれやこれや]

毎年パシフィコ横浜でやっていた光学関連の展示会であるOPIEが今年は中止になった。今いる会社では毎年なにやかやとデモを出展していて、今年は先日のPhotonics West2020でやったデモをブラッシュアップして持っていくつもりで、準備していた。

サンフランシスコでやったデモの反響がそれなりにあって、このところ僕はその対応をしながらOPIE向けの作業もやっていた。けっこう細かな作業が立て込んで首が回らなくなりつつあったので、僕としてはちょっと楽になった。先週まではOPIEの事務局は、対策をいろいろ考えて実行するつもりなのでなんとかやりたい、と言っていたんだけど前後のイベントが軒並み延期や中止になっていて難しくなったようである。僕みたいなのは気楽でいいけど、主催側の現場とか大変だろうな。

ところで反響はないよりはあるのがありがたいのではあるけど、わけわかんないのもいっぱいある。全然マト外れなら「ごめんなさい」で済ませばいいけど、微妙なのが困る。メール一本返事するために計算をしだしたらそれで1日潰れるなんてことがある。


そう言えば先週だったか、僕の乗った横浜地下鉄の車両でおっさんの怒鳴り声が聞こえる。僕は耳に突っ込んだイヤホン(そのときショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲の1番が鳴ってた)を取って何を言ってるのか聞いてみると、混んだ車内でそのおっさんの前にいた別のおっさんがくしゃみをした、と言って怒っていた。両方ともマスクをしていて、どうやらくしゃみをするときにわざわざマスクを浮かしてした、というのが気に入らないと言っているようだった。たまたま僕は怒鳴っているおっさんの顔が見える位置だったんだけど、怒鳴ってるおっさんがそれほど繊細なタイプには見えなかった。そんなおっさんでも神経質になっているらしい。

僕がサンフランシスコにいた2月はじめはまだ中国やその周辺で流行っているぐらいでアメリカではほとんど対岸の火事だったので、テレビのニュースは予備選の話ばっかりだった。たまに「新型ウイルス」のニュースがあるとそのあと必ずCDCのコメントがテロップされて、その中に「respiratorに予防の効果はない」とあった。respiratorってなにかな、と思って辞書を引くとどうやら日本で言うマスクのことらしい。

最近地下鉄に乗って6人掛けの座席を見ると座った全員がたいていマスクをしているので、地下鉄を利用している9割近くがしているようである。僕はとりあえず今は(年相応の持病など以外)健康で、CDCの言ってることが理にかなっていると思ったので普段、外ではマスクをしていない。どっちみち僕はひどい花粉症で、マスクをしていても外に出て15分もすれば粘度の低い鼻水が垂れてきてとっさに鼻をかむことができないので、この時期マスクがそもそもできない(マスクで花粉症がマシになる人が羨ましい)。それに僕には他のウィルス予防手段のほうがマスクよりも効果的だと思えるし、花粉も防げないマスクがウィルスを防げるとは思えないし。

別にCDCの勧告に従う必要はないけど、素人判断で「マスクをしているからひと安心」なんていうのがかえって危ないだろうな。
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ソロバンの組み立て [日常のあれやこれや]

さっき缶ビールを飲みながら「チコちゃんに叱られる」を見ていたら、ソロバンの組み立て工程の中で下側の4玉を入れる方法(この動画の45秒ぐらいのとこ)が驚きだった。これって、とんでもなくエントロピーが小さくなってる。いや、もちろん職人を含めた全体では当然エントロピーは大きくなってるんだろうけど、完全にランダムに玉が入ってる箱の中をぐりぐりしている間に玉がそろってしまう。なんでこんなことが起こるんだ?

どこかに触媒みたいな、生体の酵素みたいな媒介なしには不可能な気がする。例えば玉の入り口の形に微妙に依存するとか。いや、これを見ると場合の数の大きさというのは、単に人間が見て区別できないだけなのではないか。

例えば、「なぜイヤホンは鞄の中でこんがらがるのか」という問いに「こんがらがってない状態は1つしかないけどこんがらがった状態は無数にあるから」という答えはエントロピー的には正しいけど、こんがらがり方をすべてトポロジー的に「今3-2-4Pretzel Knotになってる」「そのあと7-3のTorus Knotになった」などと区別できるならエントロピーは増えたとは言えないんではないか?

原理的にお互いを区別することができない素粒子(素粒子が場の定常波だとすれば区別すること自身に意味がない)がたくさんある場合は統計が支配するのは当然だという気がする。でも、ソロバン玉はやろうと思えばひとつひとつに名前をつける(名前と言っても「さえこ」「みちこ」とかでなくて、番号でいいけど)ことができて、それぞれに固有の状態を割り当てることができる。
(玉の名前)×(状態数)
がすべて区別できればエントロピーの変化はないのではないか。だから下4玉をこのやりかたで組み立てられるのではないか。

なんか不思議だ。ほんとのことを誰か教えて。

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ベテルギウス復活 [日常のあれやこれや]

暗くなってたベテルギウスが戻しそうな気配。
betelgeuse.png
AAVSOの最新の集計データを見ると底を打ったかなあ、という感じ。なだらか(高調波成分が少ない)になってるので、何か突発的な事象ではなくて、やっぱり変光の周期が被ったとか、大きなガスが前を横切ったとかなんかだということなのかな。

ガイナンさん、すげえ、予測がどんぴしゃじゃん。さすがエンタープライズ号に乗ってるだけの事はある。

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Spinnaker macOS版のサンプルコード [日常のあれやこれや]

先日FLIR社のGEN<i>CAMカメラ用ドライバSpinnakerのmacOS版をインストールした。基本的な機能をひとつずつ確認できる簡単なサンプルコードが50本ほども付いていて、どれもMakefileのパス設定をちょっと書き換えれば(ソースファイルが/Application/Spinnaker/src/前提で書かれていて../binにインストールされるようになっている。これだとパーミッションが面倒)コンパイルできて(もちろんgccでもclangでも)、コマンドラインとして動作することを確認した。

これをXcodeからビルドしてみた。もちろんsearch pathの設定と、実行時に必要なライブラリがリンクできるようにrpathの指定をしないといけないけど、それをしてやる(Spinnaker.dylibがlibompやlibusbや、さらに../../libにあるライブラリを呼んでいる。ディレクトリ構造決め打ち)と、ちゃんとビルドできた。

ところが、実行するとライブラリがロードできない、と言ってクラッシュする。よく見ると呼んでいるライブラリにコード署名がない、ということらしい。
$ codesign -dvvv *.dylib
などとしてやると、署名があるかどうかわかるらしいので、やってみるとたしかにSpinnaker.dylib含めて全部なかった。macOSはいつの間にかじわじわと署名にうるさくなって行っている。「いつの間にか」って、知ってる人は知ってるんだろうけど。

例えば、XcodeのBuild Phaseで、入れ子のライブラリ含めて全部Embed & Signに指定してビルドすると、全部のライブラリが僕のdeveloper IDで署名された上でコピーされる。でも、これを署名なしのと置き換えるのは変だよな。Bundle形式のアプリならこれでいいんだろうか。それだとまたrpathの書き換えやotool、install_name_toolを呼ぶスクリプトのぐちゃぐちゃ地獄になるな。でも独立したアプリだとそうするしかないのか。

そもそもBundle構造を持たない単一バイナリのライブラリの署名ってどこについてるんだ? dylibってリソースフォークみたいな構造があるの?よく知らない。

Xcodeでビルドした実行形式のファイルはこのように動かないのに、手動でmakeした実行形式のファイルは同じライブラリを参照しているのに動いてしまう。どうなってるんだろう。実行形式本体に署名がないと無視されるんだろうか。昔ながらのunixの作法を妨げることはしないけど、結果は自己責任で、ということなんだろうか。

いずれは設備のホストで動くようにしたいんだけど、そこで署名なんかでトラブるのはイヤなので、やっぱり最終的にはXcodeでビルドできるようにしたい。どうするのがいいんだろうか。

クラッシュするときのエラーメッセージに「少なくともad-hoc署名しろ」とあるので、とりあえずそうすべきなんだろうか。でもad-hoc署名って実行できるデバイスが限られたりするようで、あとあと面倒が起きないようにするためには結局どうするのが一番良いんだろうか。署名ってどうも複雑でいまいちよくわかっていない。どうも知らないことだらけで、困ってしまう。

みんなはどうしてるんだろ。


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Spinnaker macOS版 [日常のあれやこれや]

夜中に何度も目が覚める、なんてことがまだ続いていて、海外出張の尾を引いている。疲れがとれない。

マシンビジョン用カメラメーカの旧PointGrey社、現FLIR社のGEN<i>CAMカメラ用ドライバであるSpinnakerがmacOSに対応してた。Application noteは去年の10月のタイムスタンプで、もう何年も前からmacOSに対応するよするよ、といいながらのびのびになっていたもので、できたら教えてね、と言ってあった。なんの連絡もくれなかったので、スルーされてたようである。まったくもう...

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Photonics West 2020 最終日 [日常のあれやこれや]

ああ、やっと終わったぁ。デモ装置を日本から荷物を出すときは壊れないように細かく分解してそーっと梱包したんだけど、帰りはもう壊れてもいいや、で段ボールにぼんぼん詰め込んだ。みんなが一斉に撤収を始めるので、会場の前はめちゃ混み。
IMG_3590s.jpg
この写真ではぜんぜんわからなんな。

ああ、疲れたあ。明日帰るんだけど、また苦行の飛行機に乗らないといけない。歳のせいか知らない土地でのストレスより飛行機の方がずっと辛い....
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Photonics West2020なかび4日目 [日常のあれやこれや]

Photonics West2020でデモ展示するために、2年ぶりにサンフランシスコに来ている。今回は僕の新しいアイデアのデモが実質的に目玉になっているので忙しい。

去年の横浜OPIEでのデモよりはブラッシュアップしたけど、しょせん半導体レーザドライバはRaspberry Pi制御だし、無圧縮カメラからのデータ処理は僕が昔書いたmacOS上のOpjective-Cのドライバを使ってるので、信頼性は低い。すぐ「おい、レーザが死んでるぞ」とか「表示がおかしいんだけど」とか言われて現場的な対処をする羽目になっている。

OPIEのときでもそうだったけど、同業者と思われる人から訊かれて突っ込んだ説明をすると「面白い」と言ってもらえることが日に何度かあって、そういうときはこの歳になっても嬉しくなってしまう(日本よりも反応は大袈裟で、心にもなくても「It's amazing!」とか「very interesting」とか言ってくれるのでよけいにかも)。USとヨーロッパ(ドイツ)の現地人営業担当がそれぞれ一人ずつサポートに来ていて、彼らが「仲良し技術屋のお楽しみ会じゃないのに」とかいつもの調子で皮肉を(英語で)言うかと思っていたら、何もないよりかはいい、とあんがい好意的だったので、ちょっと彼らを見直した。

サンフランシスコに着いてから毎晩USのお客さんとの会食に付き合わされて、ヘビーな食事と全然理解できない英語の日常会話のせいで胃が重くなっていた。今夜は僕とは関係ない日本メーカのUS代理店機能としての接待だったので「お前はドロップアウトしていい」と言われた。

そこで、教えてもらったホテル近所のショッピングモール地下のフードコートで(システムがわからずにまごまごして後ろに並んだ客から怒られながら)蒸した餅米のご飯と辛く味付けしたスライス牛肉のセットをテイクアウトして、また近所のスーパーで買ったIPA(イソプロピルアルコールが入ってるのかと思った)と書かれた缶ビール(またこれも「アルコール飲料はセルフレジを通れない」と書いてあるだろ、と怒られて有人レジに並び直して)を飲みながら一人ホテルの部屋で食べた。とはいえ、知らない土地でも一人の方がやっぱり気楽でほっとする。

歳のせいか、昔より時差ボケの順応に日にちがかかって、まだ昼間眠く夜中寝られないというのが続いている。展示会はまだ二日残っている。しょうがないのでがんばろう。


なんて考えながら寝る準備をしてたら、夜中にドアをノックする音がして、一緒に来てる社長が現れた。彼は今日、別のお客さんのところに行って国内便で帰ってきたその足で僕の部屋に来て、そのお客さんと将来の技術的な方向性のディスカッションになった、こんなことはできるのか、あんなことは、とまくしたてた。

まあ、明日にしましょ、とさっき穏やかに別れた。もう、しょうがないなあ。
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ちょっと気になったこと [日常のあれやこれや]

Twitterみてて、偏光板2枚を直角に重ねると光は通らないけど、その間に斜めの偏光板を入れると通るようになるのが量子現象だ、というのがあった。

元の本を読んでないので、どういう文脈なのかわからないけど、古典論でも説明はつく。仕事中だけどちょっと気になったので...

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